○<お願い> 選評は,臨場感を出すため適宜書き加えています.対戦相手チームに失礼
のないように,慎重を期しあくまで客観的に論評しているつもりですが,もし不適切な表現
等がありましたらメールでご指摘頂ければ幸いです.もしそのような個所がありましたら,
本ページを読まれた方,および,対戦相手チームにお詫び致しますと共に,必ず訂正させ
て頂きますのでよろしくお願い致します.ご連絡は yamasaki@takamatsu-nct.ac.jp
まで.
Last Modified: 2004/1/18
平成15年度 第40回四国高専大会 ---悪夢の2年連続第3位
準決勝 …残り2秒,新居浜高専のバックコートスローインから悪夢の逆転負け.
優勝は,準決勝で奇蹟のブザービーターを決め波に乗った新居浜高専!
…昨年度優勝校 粘りのある高知高専を僅差で振り切る!
●男子は新居浜高専が26年ぶりに優勝し,全国大会に出場.
女子は新居浜高専が6年連続優勝(高松高専女子は2位)し,全国大会に出場.
●予選リーグ組み合せ決定 (H14.6.19)
( _ はシード:前年度1,2位)
A: 高知(前年度1位) , 弓削, 高松
B: 新居浜(前年度2位), 詫間, 阿南
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H15.7.20 |
今治市民 体育館 |
51-123 (11-36,19-31,15-26,6-30) |
83-90 (27-16,26-28,11-22,19-24) |
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H15.7.21 |
87-64 |
65-66 (19-18,26-23,16-11,4-14) |
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3位決定戦 |
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60-64 |
77-81 (16-21,18-31,17-17,26-12) |
「敗軍の将,兵を語らず」ですが,敢えて今一度振り返ってコメントします.昨年度と今年度の教訓を是非,「3度目の正直」で次年度の大会で生かしたいと思っています. | |
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予選リーグ,第1戦:ともすれば体躯・運動能力は6高専一とも考えられる弓削高専と対戦.弓削高専は先の高知戦善戦のため体力低下が免れないことを考慮し,本校は昨年の苦い経験から,勝負を前半で決め,後半は主力を温存する作戦で臨んだ. | |
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前半: 第1P:開始早々からACマンツーDFをする一方,弓削はHマンツーで対抗.フロントコートで積極的にダブルチームに行き,浮いたボールをカット,速攻に繋ぐ.結局,1Pを25点差でしのぐ.
第2P後半,本校は徐々に控え選手を入れ出したが,DFの手を緩めずできる限り走らせた.弓削は#5C石川がゴール下で踏ん張り,#8SF福羅のショットで対抗するものも,本校の控えメンバー#10PG堅崎や#7SF高田,#8PF梶の活躍もあり,結局,前半を37点差で折り返した. |
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後半,第3P,本校はスタメンを投入しリズムを整える一方,弓削は本校のDFに慣れてきて簡単にカットを許さなくなった.特に,#4PF宇野(3P:5得点)や#6PG松本が攻守に活躍.しかし,ここまでで勝負は決した.
第4P,弓削のファールトラブルもあり,両校とも控えメンバーに入替え出した最終Pは本校が圧倒.中でも,2本の3Pを決めた#12SG大林と難しいJショットを決めた#15SF松原などは今後が楽しみである. |
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予選リーグ,第2戦:体躯ではやや高松が上か,しかし運動能力では互角と予想された上に,昨年度の全国大会の経験から自信を持ったように感じられる高知高専とリーグ第2戦目を戦った. | |
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前半: 第1P:高知はHマンツー,高松はACマンツーで試合開始.第1Pでは本校のDFが機能した上に,#5PG佐佐木の2本の3P,#4PF道久の効果的なジャンプショットが決まるなど,積極的な速攻で11点差で押し切った.
第2P,徐々に高知がリズムを取り戻し,本校のDFの裏をかかれる格好で#8PG魚住から効果的なパスを通されだした.さらに,#7PF鬼頭の要所を締めるミドルショットが決まり,このPほぼ互角で,前半を9点差で折り返す. |
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後半,第3P:前半息切れがしていたと思われた高知のはずが…,逆に高松の足が動かなくなって形勢は逆転.高知は,#7PF鬼頭の12点の活躍やキャプテン#4SG沖本の2本の3Pなどでついに高松に2点差をつける.この間,高松は#7鬼頭に必死でDFをするも,彼に本校の183cm#14C安藤のチェックをものともしないハイループショットを決められつづけて手立てなし.やむを得ず,「ボールを下げればパッシングせよ!」と言ったものも効果は今ひとつだった.
第4P,#4PF道久(4Pに7得点)と#5PG佐佐木(4Pに7得点)が食い下がり,ラスト3分で再び同点に.ここから最後の勝負とACマンツーで勝ちにいったが,足が動かずプレスも効かず….一方の高知は第3Pの好調なリズムのまま#5杉本(4Pに7得点)や#8魚住(4Pに8得点)らが活躍し,最後は#6池添に粘りのショットを決まられて万事休す.結局,走り負けて7点の惜敗. 試合を終えて:全国大会の予選リーグを勝ち抜くためには40分間フルに走り切ることが必要,との思いが裏目に出た格好でとても残念.また,勝負は新居浜戦だと,この時点ではZDFを隠していたのも敗因の一つか.ただ,まだ大会で負けた訳ではないので,「次の新居浜戦に勝って是非もう一度高知さんと決勝を戦おう」と選手達と誓い合った. |
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試合前に:勝負はここ,今こそ1年間の練習の成果を試そうと,選手達にハッパを掛けた.また,鍵は新居浜高専の大黒柱4年生の#8PF谷岡が抑えられるかどうかと口を酸っぱくして言い,皆にヘルプの徹底を指示. | |
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前半: 第1P:高松はACマンツー,新居浜はHマンツーで対抗.試合は上々の滑り出し,高松は#5PG佐佐木のミドルを皮切りに,#14CF安藤のリバウンドショット,#4PF道久のミドルなどが次々に決まり19得点.一方の新居浜は,やはり大黒柱の#8PF谷岡踏ん張りこのPだけで10得点.
第2P,DFを厳しく走る一方で,相手#8谷岡のインサイドを徹底的にヘルプDFで食い止めた.ショットに持ち込めないで苛つく谷岡にFが増え痛恨の3F,高松としては願ったりだった.ここぞとばかり,#6SG荒木(2Pに9得点)のレイアップや#14安藤のミドルで得点を重ね,4点差を付けて前半を折り返す. |
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後半,第3P:新居浜は#8PF谷岡を再びコートに送り出した上に,180cmを越える2年#16PF八十島や1年#17C西山を同時に投入し,アウトサイドも打てる#8PF谷岡をフリーで動けるよう工夫してきた.その甲斐あってか,#8PF谷岡のショットが決まる(3Pに6得点)が,逆に機動性が悪くなったのも確か.この機を逃がさず高松は走り回り,#14CF安藤のレイアップや,#4PF道久の3P,#5PG佐佐木の3本目の3Pが決まり,何と9点のリードを奪う.
第4P,勝負の最終P.新居浜は高松の足を止め逆転狙って2:1:2ZDFを敷いてきた.これが見事当たって,高松の得点が止まり,じわりじわりとと追い上げる.残分5分,堪らず今度は高松も1:3:1ZDFで対抗する.インサイドを徹底して守ったために高松#9C森原が痛恨のFO.暗雲が漂うものも全員で粘り,#4PF道久の意地のミドルが決まり,残り1分で65:63.ここから,新居浜は1フリースローで1点差とするも,残り18秒で逆転ショットが外れて万事急須.高松がリバウンドを取り死闘に勝ったと思った途端,フロントコートにボールを運んだ#4PF道久が残り2秒でボールをファンブル.本当か?目を疑ったが,この時点でも勝ったと思っていた.…まずは新居浜がTO.「とにかくファ-ストショットを簡単に打たすな」と指示.さらに,相手のリズムを狂わす目的で,高松もラストのTOを宣言.「掴んですぐショットしかない.リングから遠い者に簡単にパスさせろ.ボールマンにはルーズに付きレシーバへヘルプDFせよ.」と指示した.結局,これが裏目に出てしまった.ここからは今でも目に浮かぶ….新居浜は,ギャンブルでフリースローレーン近くの#8PF谷岡へパス.これを#14CF安藤が必死のカット.落ちた所が,新居浜#5SF橋本(4Pに7得点の活躍)の所.受けるや否や,リングもほとんど見ずにショット.ブザーが鳴る….「ダン,ダン」の音と共にボードショットでカウント.審判のカウント合図.静寂….「ウワ-!」という新居浜の歓声と対照的に,高松の選手が座り込んだ.…残念,声も出ない. |
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試合前に:決勝に2年連続出られないことを落胆する選手を前に,「いかなる場面でもベストを出し切れるのが真の強さ!」と淡々と説き,最後まで高松らしさを発揮してほしいと祈りにも似たハッパをかけた. | |
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前半: 第1,2P:この春の大会では圧勝しているとは言え,そのとき不在のシューター#4SF中居がいる阿南は侮れない.特に,ダークホースと認めていた詫間高専を破ったのは本物の証.そこで,開始早々から#4中居にフェイスガードを敢行し,残り4人のマッチアップで勝負に出る作戦を取った.阿南は12点を取った#12大久保の活躍もあったが,これが見事当たって#4中居を4点に押さえることができ,前半を18点リードで折り返す. | |
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後半,第3P:前半,阿南の#4中居を押さえていたとは言え,本来の高松のDFではない.また,18点差あれば大丈夫だろうと,フェイスガードをやめ通常のHマンツーにDFを変えた.これで息を吹き返した阿南は#4中居に積極的にパスを出し,また,それを高率で決めるからたまらない.このPはイーブンに.
第4P,点差を挽回したい阿南は最後の作戦と思われる変形版のトライアングル2のゾーンプレスにDFを変えてきた.このDFには選手だけでなくベンチも慌て,なかなかその弱点が見つけられない.OFで手間取っている間にまたも#4中居(後半13点)にレイアップ,3Pと決められた.残分5分から,なりふり構わず再び#7SF高田にフェイスガードを指示.残分1分には,2点差まで詰め寄られるものも,阿南の#6太田のファールドアウトもあり,DFで活躍した#7高田のレイアップとフリースローで本当に辛くも逃げ切った.正直負けたと思うほど,阿南の粘りは素晴らしかった. |
●総評: 昨年度「捲土重来」と期待したのにも関わらず,決勝にも出られなくて残念この上ない.特に,準決勝「2秒」で負けたのはコーチの責任と痛感している.決勝に出られれば,高知高専とは2回目の正直と,作戦はいろいろあったが泡と消えた.惜しむらくは,「何が何でも勝とう」という気持ちがあれば,高知戦も新居浜戦も何とかなったものと…結果論ではあるがそう思う.そういう意味では,新居浜高専の方が気力で上だった.来年度はさらに大型化する新居浜高専に,もう一度メンタル面を鍛え直して是非挑戦してみたい.(by:コーチ) | |
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