歓迎のあいさつ


詫間電波工業高等専門学校長
布 川   昊


 第34回全国高等専門学校体育大会陸上競技が,この丸亀市で開催されますことは,開催校 をお引き受けしました本校学生・教職員一同の光栄であり,大会に出場される選手諸君を心から 歓迎いたします。ギリシャの昔より,陸上競技はスポーツの華であります。各地区の予選を勝ち 抜き,全国大会に出場される選手諸君は,日頃勉学に勤しむかたわら,厳しい練習に耐えてこら れたのであります。まず,そのことに敬意を表します。
 陸上競技は自分との戦いだと言われております。日頃培ってこられた実力を十分に発揮される ことを祈ります。勝っておごらず,負けて悔いのない精神を養うことは,ひとり個人の完成のた めだけでなく,世の中のためにも,きわめて必要なことであります。選手諸君がこのような精神 をもって戦い,競技を通じて友情を深めることができれば,関係者一同この上ない喜びであります。
 なお,当地丸亀は6万石の城下町であり,城主京極氏の庭園「万象園」は有名であります。 炎天下の競技・応援になることでしょうが,団扇は,全国の生産高の9割が当丸亀で作られてお ります。近くの坂出市は,崇徳天皇の流刑の地,西行が杖をひき,上皇の非運に涙したと伝えら れております。古代,瀬戸内海は交通の大動脈でありました。浦島伝説をもつ,我が”詫間”は, 魏志倭人伝の投馬国であるという説もあり,またその先の観音寺市の白砂青松の浜は,天女が舞い 下りた知られざる景勝の地であります。
 最後に,このたびの大会を開催するに当たり,多大の御指導,御援助を賜りました当地の陸上 競技協会をはじめ,関係諸団体及び関係各位に心から感謝を申し上げ,歓迎の挨拶といたします。


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