読書の森

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私が最近読んだ本(2017/11)



キケン 有川浩 新潮社
※書影はopenBDから
T R (1年1組)
 この作品は主人公である山元高彦が成南電気工業大学機械制御研究部に一回生として入部するところから始まります。他の新入生より一足先に入部した山元高彦は夜の公園に駆り出されます。そこで彼が見たものは機研部長、ユナ・ボマーこと上野直也の作り出した爆弾によって浮き上がった砂場の砂でした。
 その一週間後のクラブ紹介ではキャンプファイアーを爆発させたりします。他にも改造エアガンだったり、ロボットだったり、男子だったら誰もが憧れるものそのすべてがつまっています。
 なにかとあわただしくただ過ぎていくような学校生活ですが、理系学校の楽しさを教えてくれたそんな作品です。ぜひ読んでみてください。


スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン カーマイン・ガロ 日経BP社
※書影はopenBDから
M D (1年2組)
 私がこの本を手にしたきっかけは、プレゼンテーションのスライドをつくるときに先生にすすめられたからである。
 この本を私がおすすめする理由は2つある。
 1つ目は、プレゼンテーションのコツが分かるからだ。本の内容では「箇条書きをやめる」「なぜプレゼンを聞く必要があるか説明する」など、スライドの作り方や、「手ぶりをいれる」「演技をする」など、プレゼン自体のコツが載っている。私はこの本を基にプレゼンをしてみた。上手くいったかどうかは分からないが、とても参考になった。
 2つ目は、スティーブ・ジョブズ氏のことが分かるからだ。この本はプレゼンについてだけでなく、ジョブズ氏のプレゼンの解説や関係する話題など、さまざまなものが入っている。インターネット上に実際のプレゼン映像がいくつかあるので、とても参考になり、おもしろい。
 プレゼンをする人、スティーブ・ジョブズ氏のことが知りたい人などは、ぜひ読んでほしい。


独習デザインパターン テクノロジックアート 翔泳社
※書影はopenBDから
M Y (1年2組)
 オブジェクト指向プログラミングによるシステム開発において重要な「デザイン」(設計)のうち、重要なパターンを集めて解説した本です。本書に書かれているデザインは本当に有用なものばかりで、実際の開発にもとても役に立つと思います。また、中級者用と書かれてはいますが、オブジェクト指向の基礎的な考え方からデザインをする意義やデザインの歴史、パターンの適用例など、基礎的な知識や知っておいて損はしないであろう知識が多く書かれています。
 私はC++でのオブジェクト指向プログラミングの設計の勉強のために本書を借りたのですが、Java言語を対象として書かれている本書でも、しっかり解説がなされていてとても分かりやすかったです。オブジェクト指向を利用した開発を勉強したいと思っている方や、オブジェクト指向のイメージはできるけれど、実際の開発にどのように使っていいかわからない人などに強くお勧めします。確実に将来役に立つであろう知識です。
Rob Waring and Maurice Jamall
Collection
(Foundations
reading library)
Heinle, Cengage learning
N Y (1年3組)
 僕はこの本を読んだのは、夏休みでした。読んだ目的としては、英語の多読を進めるためでしたが、この本は、読んでおいて正解でした。
 この本は、大きく、6つの内容に分かれています。登場する人物も同じです。英語で書かれていますが挿し絵がついているので理解しやすいです。語数も16,000語と少し多いですが、文法は中学生レベルでした。中学校の英語の復習もでき、英語の多読を進めることのできる一石二鳥の本を僕は紹介しました。
 おおまかでいいので、英文を訳しながら読むことをおすすめします。ぜひ読んでみてください。
Harriet Ziefert
The Three
Little Pigs
Puffin Books
M K (1年3組)
 私がおすすめする図書は、「The Three Little Pigs」です。この本は、英語で書かれた三匹の子豚です。私は英語が苦手だったのですがとても馴染みのある童話だったので分からない単語がでてきても、ああこんな風な意味を表しているのだなあとなんとなく英文全体の雰囲気をつかむことが出来ました。この本は、英語が苦手、英語で書かれた本なんて読んだことないという人におすすめです。
 英語を好きになる第一歩になるかもしれませんよ。ぜひ一度、読んでみてください。


図書館戦争 有川浩 メディアワークス
※書影はopenBDから
T T (1年1組)
 私がオススメする本は『図書館戦争』です。私はこの本をきっかけに本を読むようになりました。
 この本は戦争と書かれていますが、私は恋愛の部分も注目してほしいです。読みやすいので、本を読むのが苦手な方にもオススメです。ちなみにこの本は、漫画やアニメ、そして映画にもなっています。
 シリーズは『図書館戦争』、『図書館内乱』、『図書館危機』、『図書館革命』、『別冊 図書館戦争I』、『別冊 図書館戦争II』です。別冊の2冊は本編後の話で恋愛メインです。大人向けのシーンもあるので、見るときは他のシリーズと思ってもいいかもしれませんね。
 まあ、簡単なあらすじです。舞台は、検閲といわれる本を店から処分できる行為が合法化された日本です。図書館は本を守るために武装して検閲に対抗しています。
 主人公・笠原郁(女性)は高校の時に書店の検閲現場で助けられた図書防衛隊員にあこがれて、大学卒業後に図書防衛隊に入隊します。研修期間中に教官の堂上と衝突しつつも、その熱意を認められ、玄田隊長の率いる精鋭部隊・図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース)に抜擢されます。この抜擢は女性では初なのでとても注目を浴びました。郁は班長の堂上、副班長の小牧、同期の手塚とともに堂上班の一員となります。郁はかって助けられた隊員を、顔を思い出せないながらも「王子様」と呼んであこがれていますが、一方でなにかと支えてもらっている堂上にも気持ちが向いてゆきます。郁たち堂上班と寮で同室の親友・柴崎、玄田隊長たちを中心に、国からの図書館への圧力に対抗するための図書隊の活躍が描かれます。
 でも、恋愛要素を注目して見るべき本です。むさくるしい戦いだけでないのが良いところですね。ちなみに漫画は少女漫画で書かれる程なので本当に恋愛にも注目です!!
湊かなえ
ポイズンドーター
・ホーリーマザー
光文社
S S (通信ネットワーク工学科2年)
 考えさせられる一冊です。湊先生独特の作品の雰囲気に飲み込まれ一気に読んでしまいました。
 テーマは「毒親」短編全6話となっていて、歪な母子関係が書かれています。母と娘、一番近い間柄であるため常に良好な関係であることは難しいはずです。娘からみた母親、母親からみた娘。立場や視点によっていろんな捉え方ができます。自分が相手のためにと思ってやったことでも相手がどう捉えるかはその人次第です。すれ違いから起こってしまった最悪な結末。身近な関係であるからこそゾッとする内容でした。
 この本を通じて自分自身あるいは母親や子どもについて考えてみるのも良いかもしれません。


ひぐらしのなく頃に礼~賽殺し編~ 竜騎士07 講談社
※書影はopenBDから
W R (情報工学科2年)
 『ひぐらしのなく頃に礼』とは雛見沢村で連鎖的に巻き起こる惨劇を回避するために同じ時間を何度も繰り返すノベルゲーム、『ひぐらしのなく頃に』、その最終章の小説版である。
 前作までで惨劇を回避し、未来へと向かうことができた主人公ら部活メンバー。しかし、メンバーのひとりであり今回の主人公「梨花」は念願のプール遊びの帰りに交通事故に遭ってしまう。次に目覚めたときには奇妙に運命が分岐した別の時間軸であった。元の世界へと戻る方法を探す梨花だがその方法は彼女に“重大な選択”を迫るものだった…
 以上が本作『ひぐらしのなく頃に礼~賽殺し編~』のあらすじである。
 最終章にふさわしく、これまで以上にダークな内容になっており、ハラハラしながら読むことができたので、このシリーズのファンにはとてもおすすめできる。


僕とおじいちゃんと魔法の塔 香月日輪 角川書店
※書影はopenBDから
H Y(情報工学科2年)
 一度母から借りて読んだことがあり、図書館にあるということでもう一度読んでみました。この本は、人に希望をあたえてくれます。皆さんは、“世の中の当たりまえ”に、疑問を持ったことはありませんか?親から、家族から教えられる当たりまえ。ただ、学校に行けば、外にでれば、違和感を覚えることもあるでしょう。しかし、それに逆らえる人は、少ないと思います。
 この本の主人公は、おじいちゃんに助けてもらいながら、今までの当たりまえや親、学校と、様々なものと戦って自立していきます。それに感化されてか、様々な人たちも立ち向かって、自立していきます。
 今、この世の中に疑問を持っている方、読んでみませんか?一巻から六巻までですが、一巻一巻がうすいため、とても読みやすいと思います。ぜひ、第一巻を手にとって読んでみてください。


県庁おもてなし課 有川浩 角川書店
※書影はopenBDから
S N (3年電子システム工学科)
 この本は、「物事を、視点を変えて見てみると、全く違うものが見えてくる」という感動を教えてくれる本です。高知県を舞台に、「おもてなし課メンバー」が地元である高知県の観光資源としての価値に気づき、その魅力をどう県外に発信して観光に来てもらうかについて、悪戦苦闘する様子を楽しむことができます。
 最初の頃の「おもてなし課」は、仕事が遅く、頭がとてつもなく固い、いわゆる「お役所務めの人間」の集まりでした。何をするにも面倒な手続きが要り、企画が上がって、それを実現させるのに、うんざりするほど時間がかかってしまいます。そもそも、「おもてなし課」は何をするのか、目的がはっきりしない部署でした。そんな「おもてなし課」に転機が訪れます。ある助っ人たちから、柔軟な発想方法を学んでいき、「おもてなし課」は徐々に目的を見出していきます。
 最後に伝えたいことがあります。この本は、小説として、もちろん面白いです。それだけでなく、自分たちの生活に役立つこと、例えば、自己主張の仕方、自分をどう周りに売り出すか、ということを学ぶことができます。


ひぐらしのなく頃に第一話 ~鬼隠し編~(上) 竜騎士07 講談社
※書影はopenBDから
G Y (情報工学科3年)
 この小説は、冒頭から意味ありげな場面から始まります。その後から本編へと入っていく流れです。この小説はアニメ化もしており、ひぐらしはグロいという風潮があります。そのせいで読んでいない人もいるかもしれません。たしかにひぐらしの中にはグロいシーンもあります。しかし、それだけではありません。ほのぼのとした日常が書かれていたりもします。そして、ひぐらしを読み進めていくと、少しずつ謎が見えてきます。それは進めば進むほど増えていくのです。自分の中でその謎と向き合い、推理していくのもおもしろいものです。
 この小説はただグロいだけの話ではないので、ぜひ読んでみてください。


ハリー・ポッター(シリーズ) J.K.ローリング 静山社
※書影はopenBDから
M Y (情報工学科3年)
 主人公ハリー・ポッターが学校生活で色々な危機に立ち向かい宿敵ヴォルデモート卿を倒す話です。話はハリーが10歳の頃から始まり、そこから7年間ほどの成長の様子を計7巻の上・下で描いています。
 この作品の魅力はなんといっても見るものを驚かせる数々の魔法と作中の細かな設計による奥深さだと思います。話の序盤では楽しい魔法生活かと思いきや、話が進むに連れて過去の出来事や真実が明らかになっていき読み出したら止まりません。有名な作品なので映画を見たことがある人はたくさんいるかもしれませんが、原作を読むことをおすすめします。


リアル鬼ごっこ 山田悠介 文芸社
※書影はopenBDから
M K (通信ネットワーク工学科3年)
 山田悠介さんの作品が好きでこの本を選びました。
 「全国500万の<佐藤>姓を皆殺しにせよ!」という国王の命令によってまきこまれた陸上選手の佐藤翼のお話しです。鬼ごっこによって殺された父の死から幼い頃に生き別れた妹を探しはじめます。親友の佐藤洋と再会し、助け合いながら必死ににげ続けるが・・・。
 予想を上回るおわりかたです。山田悠介さんの本はハッピーエンドになるとは限らないのですごいドキドキします。ぜひ読んでみてください。


学問のすゝめ 福沢諭吉 岩波書店
※書影はopenBDから
O T (通信ネットワーク工学科4年)
 題名は知っているけれど、内容はあまり知らない本。精々、「天は人の……」位ですが、実際に読んでみると、大変興味深い内容となっています。
 例えば、「人は生まれたときには、貴賎や貧富の区別はない。ただ、しっかり学問をして、物事をよく知っている者は、社会的地位が高く、豊かな人になり、学ばない人は、貧乏で地位の低い人になるということ。」これは、現代にも十分通用する考え方です。
 また、「心が高いところにあって働きが乏しい者は、常に不平を持つ。自分にできるような仕事は自分の心の基準に満たないので、仕事に就くのを好まない。かといって、理想の仕事にあたるには実力が足りない。そして、その原因を自分に求めようとせず、他を批判する。」こちらは、今で言う、自意識の高い人についてでしょう。
 この「学問のすゝめ」だけではなく、福沢諭吉の著作には大抵、どの時代にも通じる言論とその時代における政治的な論が両方入っており、歴史を一緒に読み解くことができます。
 社会人になる前に、一度は読んでおきたい本です。
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