第2回香川高等専門学校卒業証書授与式・修了証書授与式 式辞


 香川高等専門学校では、平成23年3月17日に高松キャンパス、3月18日に詫間キャンパスの平成22年度卒業証書授与式・修了証書授与式を挙行し、本科生289名へ卒業証書を、専攻科生50名へ修了証書を授与することができました。ご列席のご来賓の皆様、保護者の皆様方とともに、香川高等専門学校の全教職員を代表して、お祝いを申し上げます。
 卒業・修了を迎えられた皆さん、おめでとうございます。高松工業高等専門学校、詫間電波工業高等専門学校ならびに香川高等専門学校における5年間、あるいは7年間の研鑽に敬意を表しますとともに、この間の保護者の皆様のこれまでのご支援に深く感謝する次第です。

 卒業生、修了生の皆さんは、5年間あるいは7年間に及ぶ本科、専攻科の専門分野の学業を終えて、入学時と比較して心身ともに目覚ましい成長をとげられたことと思います。これまでの成果を糧として、将来へ大きく飛躍してくれることを期待しています。

 究極のものづくりとして、私はつぎの三つのキーワード“ORT”を挙げたいと考えます。
 OはOriginalです。「誰にも真似のできない技術」、まず一番に重要です。
 RはRevolutionaryです。「革命的な技術」、最近はInnovative Technology 「革新的技術」という用語が良く使われますが、私には正直なところ余りしっくりこない言葉です。「革命的」な技術こそが世界をリードするものです。
 TはTimelessです。「時代を超越した技術」という意味であり、Timely 「時機に合った技術」も大切ですが、時の風潮に左右されない技術こそ重要です。
 この3つの技術開発“ORT”はもちろん簡単には獲得できません。見果てぬ夢と言っても良いかもしれません。しかしながら、私たちが独自の技術でもって世界に伍していくことこそが、明日の日本を支えるために欠くことができない必須の事項です。意思のあるところには必ず道が開けます。可能性を信じて、とことん追求すれば、夢は自ずと実現されると確信しています。
 私はいつも言っていますが、若い世代の皆さんの能力には限界がありません。限界があるという人は、自分で限界を作ってしまっているに過ぎないのです。皆さんは自己の無限の可能性を信じて、各自に与えられた場で一心不乱に仕事に取り組んでください。これを継続すれば、将来の果実を手にすることは確実でしょう。失敗もするでしょうが、数々の失敗を重ねてこそ成果が得られるものであるということは、これまでの歴史が示してくれています。くれぐれも短期間で成果を得ようとせずに、10年先、あるいは20年、30年先を目指して日々努力を積み重ねてくれるように願っています。この結果が、その道のエキスパートになることに繋がるのです。

 3月11日に発生したマグニチュード9.0という未曽有の大地震とそれによる大津波は、かつて無い大災害を東北関東太平洋沿岸部にもたらしました。被災された皆様には心からお見舞いを申し上げるとともに、被災地で救援に全力を尽くされている関係者の方々に深く感謝する次第です。

 当該地域の国立高専の各校でも、かなりの人的・物的被害をこうむっており、卒業式・修了式の中止に至った高専もでております。香川高専では幸いなことに、わが校の学生、教職員がこれに直接巻き込まれるということはございませんでした。しかしながら、このような大地震が、西日本にも来るかもしれないことに、覚悟を新たにしなければなりません。

 今、日本は大きな国難に直面しています。東北関東太平洋沿岸部の激甚災害が想像を絶するものであったことは報道のとおりです。さらに、原子力発電所の炉心溶融という、あってはならない事態が生じています。計画停電という異常な対応を余儀なくされています。国を挙げて、復旧と復興にこれから立ち向かわねばなりません。安全安心を確保しうる国土、今後これをどのように整備していくか、大きな課題が生じています。また原子力安全工学への信頼が根底から覆ってしまいました。これら重要課題への取組を早急に始めねばなりませんが、まずは被災された方々への支援が必要です。

 私達も出来る限りの支援に、学校を挙げて取組む必要があると考えています。いち早く学生会の諸君が義捐金の募集を行ってくれています。卒業式終了後にも、募集活動を継続してもらえることになっていますので、出来るだけ多くの皆さんにご賛同いただき、拠金をして下さるようにお願いします。また、教職員の方には国立高等専門学校機構でも義捐金募集活動を予定していますので、これにもご支援賜りますようにお願いします。また、被災地でのボランティア活動に取り組んでくれる学生諸君も多いと思いますが、現在被害が甚大であり、規模の大きい余震が多発しています。寸断されたライフライン・交通網が徐々に整備されつつありますので、受け入れ先の自治体の希望や要望に則って活動に取り組んでもらえると幸いです。

 卒業生、修了生の皆さんのこれからの洋々たる前途を祝い、さらなる奮闘を心から祈って、また少し異例ではありましたが東北地方、関東地方など、この度の地震で被災された方々へのご支援をお願いして、校長式辞とします。

  平成23年3月17日,18日
     香川高等専門学校長 嘉門雅史


香川高等専門学校
校長 嘉門 雅史
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