電気回路U(CH072310)                          専門・必修  2単位            
福間  一巳                                              3学年  前期2時間  後期2時間
【授業の目標及び期待される学習効果】                                                  
    第2学年の電気回路Tでは,抵抗(直流)回路,RCL回路に現れる過渡現象に関して講義
  を行った。第3学年の電気回路Uでは,電気回路Tの知識を前提として,交流回路の基礎知識
  の習得を目標とする。                                                                
【授業の概要】                                                                        
  教科書の第6章から第10章の講義を予定している。                                    
  1.正弦波交流のフェーザ表示                                              12時間  
      フェーザ表示を用いて正弦波励振に対する定常解を求める方法について講述する。      
      ・複素数の表現                    ・フェーザ表示                                
      ・伝達関数,インピーダンス,アドミタンス                                        
  2.正弦波交流励振に対する定常応答解析                                    12時間  
      交流回路の解析法,諸定理について講述する。                                      
      ・交流回路方程式                  ・直列および並列接続                          
      ・交流回路の解析法                ・諸定理                                      
      ・等価回路                        ・逆回路,双対回路                            
  3.正弦波交流電力                                                        12時間  
      フェーザ表示を用いて交流回路の電力に関する性質を講述する。                      
      ・交流回路での電力                ・最大電力供給定理                            
      ・反射係数                                                                      
  4.2端子対網                                                            12時間  
      2端子対網の電圧電流関係,相互接続,等価回路などを講述する。                    
  5.伝達関数の周波数特性                                                  12時間  
      回路の周波数特性に関して講述する。                                              
      ・RC回路の周波数特性            ・LC共振回路                                
      ・LCフィルタ回路                                                              
                                                                                      
【授業の形式,視聴覚機器の活用】                                                      
  ・教科書に沿った講義を行う。ただし,ある項目を省略したり,例題をより簡単なものに変更
  することがある。                                                                    
  ・演習の必要な項目について適時,レポート提出を課す。                                
【教科書,教材,参考書】                                                              
  教科書:斉藤伸自著  「電気回路T」  朝倉書店                                        
                                                                                      
【成績評価の方法】                                                                    
    定期試験を70%,レポートを20%,平常点(出席率,授業態度など)を10%の比率で
  総合評価する。                                                                      
                                                                                      
【メッセージ】                                                                        
    回路理論を理解するためには関連する数学の分野の理解と習熟が不可欠である。必要に応じ
  て数学の復習を行い,数多くの回路の問題を解くことで数学的な力も伸ばしてほしい。