応用数学U(CH071503)              専門・必修 2単位           
中澤  宏                             5学年 前期2時間 後期2時間
【授業の目標及び期待される学習効果】                         
  我々の用いる数の基礎である自然数の, そのまた基礎構造を作る素数等の性質が最新技術の
  中に直接に姿を現す事は, 数が我々の住む宇宙の普遍的な抽象だから, と考えて一部納得はさ
  れるものの不思議な事です。ここでは乱数生成の数理をそのような実現の一例として, 群や有
  限体, そして環など, 工学応用に重要な代数系の平易な性質の理解に向かいます。         
                                                                                     
【授業の概要】                                     
  1. 巡回群と乗算合同法乱数                                                         
      @ 整数の合同算法                                                   6時間
      A 群, 特に巡回群の構造                                                6時間
      B 乱数の乗算合同法                                                     6時間
      C スペクトル検定                                           6時間
  2. 有限体とM系列乱数                                                             
      @ 有限体                                 6時間
      A  有限体上の既約多項式                          6時間
      B 原始多項式とM系列乱数                                      6時間
      C Tausworthe-Lewis-Payne-Fushimi-Tezukaの方法               6時間
  3. 環と加算生成法                                                                 
      @ 法pnの数とその上の多項式の環                                         4時間
      A  乱数の加算生成法                                                      4時間
      B  Ward, Brent他の判定条件                                               4時間
  4. 展望                                                                           
                                                                                     
                                                                                     
                                                                                     
【授業の形式, 視聴覚機器の活用】                           
  準備した教科書に基づいて進み, 特にOHPの活用によって視覚化して内容を伝えると共に
  多くの演習に時間を振り向けて, 問題を解く手続きの中で理解を深め概念を確かめながら進み
  ます。                                                                             
【教科書, 教材, 参考書】                                   
  教 材: プリント                                                                   
 参考書: 参考書,文献, 論文は授業項目毎に示します。                                 
【成績評価の方法】                                       
  各期中間及び期末試験成績を演習結果と等分に評価した判断とします。                 
                                                                                     
                                                                                     
【メッセージ】                                     
  少し抽象的な考え方とそれらの実際応用力の獲得のために, 多くの演習を授業の主部として
 準備します。これを能動的に活用し, 各人それぞれ理解を深める自主的, 積極的な学習を共同
 討議と共に活発に展開して下さい。