電気回路T(CH122209) 専門・必修 2単位 武藤 浩二,村上 純一,一色 弘三,矢木 正和 2学年 前期2時間 後期2時間 |
【授業の目標及び期待される学習効果】 電気回路は電気・電子工学の基礎をなすもので,きわめて重要な科目である。この授業では 1学年で得た直流回路の基礎知識を基に諸定理を用いた回路解析法を習得し,さらに,記号法 を用いた定常状態における基本的な交流回路の取り扱いを習得することを目的とする。 |
【授業の概要】 1.回路解析の基礎 14時間 主に,1学年で学んだ直流回路の取り扱いを復習する。 ・電流と電圧,抵抗 ・オームの法則 ・理想電圧源と理想電流源 ・回路方程式 ・電力 ・キルヒホッフの法則 ・電圧および電流の分配則 ・電源の内部抵抗 ・電源の有能電力 2.回路解析の手法と諸定理 12時間 種々の法則・定理を用いた基本的な回路解析法を講義する。 ・重ね合わせの原理 ・閉路解析法,節点解析法 ・クラーメルの解法 ・テブナンの定理とノートンの定理 ・補償定理 ・諸定理を用いた回路解析例 3.微分・積分の基礎 8時間 カリキュラム上,2学年から微分積分学を学び始めたところであることを考慮し,電気回 路を学ぶ上で最低限必要な微分および積分の基本的な事項を講義する。 4.正弦波交流 12時間 交流の内,最も基本的かつ重要である正弦波交流,およびその作用などについて述べる。 ・正弦波 ・位相差 ・受動素子の作用 ・交流電力と実行値 ・L,Cでの電力とエネルギー ・RL回路とRC回路 5.複素記号法 14時間 複素記号法を用いて,正弦波交流と交流回路の諸関係を求める方法を解説する。 ・複素数の基本的性質 ・複素数の回路解析への適用とフェーザ表示 ・インピーダンスとアドミッタンス ・電力の複素数表示 ・インピーダンス整合 |
【授業の形式,視聴覚機器の活用】 ・教科書に沿った講義を行い,時間の許す限り演習を取り入れる。 ・適宜問題を与えて解答させ(宿題),必要に応じて解説する。 ・小テストを年間8回程度実施する。 |
【教科書,教材,参考書】 教科書:鎌倉 友男 他著 「電子工学初歩シリーズ 3・4 電気回路」 培風館 参考書:松下電器工学院編著 「プログラム学習による 基礎電気工学−交流編」 廣済堂出版 早川 義晴 他著 「電気回路(1)直流・交流回路編」 コロナ社 |
【成績評価の方法】 最終的な評価(学年末)は,各中間および期末試験の得点と平常点(出席率,授業態度)で 総合評価する。宿題と小テストの評価は,それぞれの中間・期末試験の成績評価に加味する。 |
【メッセージ】 電気回路は,編入学試験や就職試験の科目に必ずといって良いほど挙げられる。この教科の 修得には,自らの力で答を導くトレーニングが何よりも大切であるので,できるだけ数多くの 演習問題に取り組むことを望む。 |