授業科目の区分 専門科目 授業科目
欧文
ロボット工学
Robotics
科目コード CH122560
担当教官名 田嶋 眞一
学科名・学年 電子制御工学科5年 選択・必修 選択 単位数 2 単位 期間 通年
概要
 あらゆる工業分野において,生産の面では産業ロボットによる工程の自動化・省力化が広
く浸透し,いまや産業界を支える技術の大きな柱となっている。このロボットマニピュレー
タの機構解析と制御に関する基礎的事項について講述する。
一般目標
  ロボットを制御対象として捉え,制御系設計のもととなるロボットの動特性,すなわち状
態方程式を求める方法を習得するとともに,ロボットが所要の動作をするために必要な制御
系に与える目標時間軌道を求める方法を理解する。
個別目標
 (1) ロボットの機構を理解し,その図式表現ができる。
 (2) 物体の位置と姿勢の表現を理解し,その取り扱いに慣れる。
 (3) ロボットに対してリンク座標系を設定し,リンクパラメータを求めることができる。
 (4) 出力方程式を求める順運動学問題を解くことができる。
 (5) 状態方程式のもととなる運動方程式を求めることができる。
 (6) ロボットの移動経路から,サーボ系の目標軌道を決定できる。
受講要件
 特になし
履修上の注意
 教科書に沿った講義を行う。授業中適宜演習を行う。復習を忘れないこと。
 期間中6回程度のレポート提出を課す。
授業内容
 1. ロボットシステムについて                    16. 前期期末試験の返却と解説
 2. ロボットの機構と図式表現                    17. 慣性テンソルと座標変換
 3. 物体の位置と姿勢の表現                      18. ラグランジュの運動方程式
 4. 同次変換(3次元アフィン変換)              19. ラグランジュ法による運動方程式の導出
 5. リンク座標系の設定                          20. ニュートンおよびオイラーの運動方程式
 6. リンク座標系の設定(演習)                  21. ニュートン・オイラー法による導出
 7. リンクパラメータ                            22. ニュートン・オイラー法による導出(演習)
 8. 前期中間試験の返却と解説                    23. 後期中間試験の返却と解説
 9. 順運動学問題(出力方程式)                  24. ロボットの制御とサーボ系
10. 幾何学的考察による逆運動学問題              25. 目標時間軌道の定め方
11. 運動学方程式の変形による方法                26. 目標時間軌道の定め方(演習)
12. ヤコビ行列                                  27. 姿勢目標軌道の定め方
13. 与えられた手先速度と関節速度                28. 姿勢目標軌道の定め方(演習)
14. 手先にかかる力と等価な関節駆動力            29. 対象物に加える力の制御
15. 前期総まとめ                                30. 後期総まとめ
成績評価
 定期試験を60%,レポートを20%,平常点(出席率,授業態度など)を20%の比率
で総合評価する。
関連科目
 制御工学U,機械力学,応用物理T,応用物理U
学習・教育目標
との対応
 (c) 数学,制御工学に関する知識と,それらを応用することができる能力を培う。
 (d) 制御分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力を培う。
 (e) 種々の科学・技術・情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力を培う。
教材
 教科書:吉川恒夫著 「ロボット制御基礎論」 コロナ社
相談時間
 放課後(E-mail[tashima@dc.takuma-ct.ac.jp]で予約することが望ましい。)
備考
 わからないことは,授業中適宜質問すること。