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私が最近読んだ本(2019/11)



日本故事物語 池田弥三郎 河出書房新社
※書影はopenBDから
K D (1年1組)
 日本人は、ものごとの始まりを説くことがとても好きである。年中行事の一つ一つ、風俗習慣のそれぞれについて、それをおもしろおかしく見せようとするわけか、大ていはそれがいつ始まったかという説明をしている。そういう志向の癖が、ことばの場合にも働きかけて、今、世間でこういうことを言っているのは、これこれこういうことから始まったのだという説明が、発達して一つの物語を形成している。諺物語だとか、「ことの本」だとか言われたのもがそれで、日本文学史の大事な一面をなしている。
 そういう「ことの本」なり、諺物語なりを、あらたに仕組んでみたのがこの「日本故事物語」である。


ルネサンスの多面体百科 デヴィッド・ウェイド 丸善出版
※書影はopenBDから
M R (1年3組)
 僕は、数学に興味があり、特に図形や立体の分野が好きなので、この本を読んでみようと思いました。主な内容は、中世のヨーロッパで描かれた様々な多面体のスケッチの解説を元に、数学の分野について理解を深めようというものです。また、複雑な形の立体や、デザインが工夫されているものも多く掲載されているので、美術の分野に興味がある人にも読んでみてほしいです。この本を読んでみて、僕は数学の授業で学んだことの理解が深まりました。気軽に立体などの分野について学べるので、数学が苦手な人にも、読んでみてほしいと思いました。


キノの旅 時雨沢恵一 メディアワークス:KADOKAWA
※書影はopenBDから
N K (1年3組)
 まず、この「キノの旅」という本の大まかな内容を説明すると、主人公・キノがモトラド(バイクっぽい二輪車)のエルメスと共に色々などこかおかしい国々を旅するお話です。なお、短編集になっているのでとても読みやすいです。
 私がこの本を読んでみての感想は、前記の通り物語に登場する国は一見まともそうだが必ずおかしいく、この一巻に収録されているようなものに例外はありません。そのような国をキノ達が旅していくなかで、読者に何か大切なものを教えてくれるような、そのようなことを私はこの本を読んで感じました。
西尾維新
クビシメ
ロマンチスト
人間失格・零崎
人識
講談社
M H (情報工学科2年)
 戯言シリーズの「第二弾」にして「最高傑作」!!主人公のいーちゃんは、正義でも悪でもないなんの取り柄もないただの男子大学生。これは、人間関係のもつれが引き起こす愛憎の交錯する殺人鬼が霞んで見えるほど重くて暗い物語。話の展開が何となく掴めてきたと思っても思いっきり裏切られて真実に到達したときには、思ってもみなかった角度からの衝撃がもう一度襲ってくるので最後まで驚きが尽きません。西尾維新先生特有の厨二心くすぐるセリフ回しや言葉遊びがたまりません。
 高専生なら一度は、言ってみたくなるようなかっこいいセリフが盛りだくさんなので是非一度読んでほしいです。


精霊の守り人 上橋菜穂子 新潮社
※書影はopenBDから
H H (情報工学科2年)
わたしはね、骨の髄から、戦うことが好きなんだよ。
 そこは、人と精霊が共存していた世界。女用心棒バルサは、卵を宿した皇子チャグムの護衛を受け負う。だがそこには、チャグムを滅さんとせまる魔の手や、異界の魔物たちが二人の行く手を阻んでいて……?
 ファンタジーな世界とそこで生きるすべての生き物たちを緻密に描いた壮大な大河物語!
 ファンタジーが好きな人は一度読んでみては?
 笑いあり,涙ありの冒険譚はきっと夢中になれるでしょう。
Margret Rey, H. A. Rey
Curious
George's dream
Houghton Mifflin
S T (情報工学科2年)
 この本は、日本では「ひとまねこざる」という作品として広まっている。これは「おさるのジョージ」の原案となった作品であり、こちらを、特にアニメ作品として知る人は多いだろう。
 私が今回紹介する本は、なかなか身長が伸びないことを残念がるうちのジョージが、夢の中でとても大きくなるというものだ。私は普段無茶苦茶な構成の夢を見るため、それと比べながらジョージの夢を見てみると、現実味を帯びた夢を見ていて驚いた。まるで体験したことがあるかのように、体が大きくなった影響をしっかりと投影していたのだ。おそらく、ジョージは人類をはるかに上回る論理的思考と想像が可能で、それらによる明晰夢を見ていたのではないかと思う。もしもどこかにこの本を読んだ人間が大嫌いな天才がいたら、ジョージと同等の能力を持たせたサルを創り出し、圧倒的支配力により地球をサルの惑星にしてしまうかもしれない。その時は全員、私と同じように全身黄色の服装をしてジョージを説得しよう。そうすれば共存できる未来があるかもしれない。
 私の紹介文を読んで興味を持った人は、ぜひこの本を自分で読んでほしい。そうすればジョージの凄まじさを嫌でも知ることができるだろう。そして、サルに地球を支配された時のために、同シリーズの他作品も読んでジョージのことをより詳しく知っておくことを勧める。そして最後に一言、私一人だけが人間として黄色に染まっていればいい。


いたいのいたいの、とんでゆけ 三秋縋 KADOKAWA
※書影はopenBDから
N D (情報工学科3年)
 「いたいのいたいの、とんでゆけ」「...どこに飛んでいくんでしょうね。私の痛みは?」
 「君にやさしくしなかった、すべての人々のところに」
 小学生同士の文通から始まる2人の物語は、とても歪で、どこまでも純粋なものだった。やがて2人に訪れる終わりの時,あなたはどのように感じるだろうか.ハッピーエンドか、はたまたバッドエンドか、またはそれ以外か。三谷縋が紡ぐ、切なくも美しい運命についてのストーリー。


ゼロから作るdeep learning 斎藤康毅 オライリー・ジャパン
※書影はopenBDから
W R (情報工学科4年)
 私は最近、人工知能(AI)に興味を持った。ネットで検索してAI理屈についてはそれとなく理解できた。しかし、実際にプログラムで実装する方法がわからなかった。そこで出会ったのがこの本である。
 この本はタイトルにもある通り、AI技術のひとつである、ディープラーニングをゼロから学ぶことができるものだ。特におすすめな点が、技術の説明と共にPythonで書かれたプログラムを記載してくれている点である。説明だけ読んでもわからないことでも、実際のプログラムを読めば理解しやすくなるだろう。
 本の流れとしては、まず「パーセプトロン」と呼ばれる、現在のディープラーニングの元にもなった技術を学んでからディープラーニング基礎やさらに複雑なものを学んでいく、ステップアップ形式になっている。さらに、1章もうまくまとまっているので非常に分かりやすいものとなっている。この本を読み終えるころにはディープラーニングがよく理解できてプログラムが組めるようになっているだろう。
 このように、とてもお勧めの本なので、AIに興味を持っている方は借りてみるのはいかがだろう。
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