MMCコベルコツール株式会社
現)三菱マテリアル神戸ツールズ(株) 技術開発部 ソリッドツール開発室
岡崎泰崇氏による特別講演開催
『学校で学んだこと、社会で学んだこと』
平成12年11月17日(金) 本校視聴覚教室
平成12年11月17日(金),視聴覚教室において,MMCコベルコツール株式会社
技術開発部 ソリッドツール開発室 岡崎泰崇氏(平成5年3月本校機械工学科卒業)による講演「学校で学んだこと、社会で学んだこと」を行いました.
<講演概要>
学校(高専)で学ぶことの強みと弱み(岡崎論)
- 技術者として最低限必要な専門知識(基本)を幅広く学ぶことができる。
材料、力学、流体、熱、機械図面etc
- 工場実習などで知識を技術にする経験を積むことができる。
- 実習を通してモノ作りの楽しさを学ぶことができる。(人によるようですが....)
岡崎の考えるモノ作りの楽しさ
→新しく得た知識、技術を利用(応用)し、モノを作る楽しさ。
→モノ(結果)作りの楽しさと過程(手法)を考える楽しさ。
- 学んだ専門知識は、非常に幅広い分野での知識であることから、社会にでてもある程度は理解できる。
- より深い専門知識を身につけていないため、理論武装が弱い。そのままでは社会に通用しない。
- ツール(現象を分析する道具)に関する知識の乏しさ。
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社会で学んだこと
- 技術者の社会における重要さ。
- お客様に良いモノを提供しなければならないという使命。
- 技術者とは、究極の横着を実現するために、めちゃくちゃ努力をする職業である。
- 学校で学んだ知識は、技術の入り口にしか過ぎない。さらなる理論武装を行う必要がある。
- モノ作りのステップ。
Analysis(分析)からSunthesis(設計)へ
まず、ものごとを観ること。自分で観なければわからない。
- すでに世の中に存在するツールを有効に利用すること。
ツールはできるだけ多く持つことが必要。
モノ作りに使えるツールをたくさん知っておこう。
コンピュータの利用(ソフト、プログラミング)
- みんなと同じことをやっていてはダメ。ユニークな発想をすること。
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エンジニアVSOP進化論
- Variety いろんなことをやってみる。ただし、自分の考えを持って。ベース作り。
- Specialty 自分の土俵を作る。
- Originality ベースに基づいたユニークな発想。
- Professional プロのエンジニア。その道で儲けることができる。
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最後に、これから技術者を目指す皆さんへ
これから学校で習う専門知識はたくさんあります。知識の利用方法は社会にでてみないとわからないと思います。
必要とされる知識が分かった時点で知識を強化できます。この時に楽をするために今、
ほんの少しだけベースを築いておいてください。
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Personal Date
1993 高松工業高等専門学校 機械工学科卒業
(株)神戸製鋼所 工具事業部に入社
1996 工具事業部独立により新会社「神鋼コベルコツール(株)」に転籍
2000 MMCコベルコツール(株)に社名変更
2003 三菱マテリアル神戸ツールズ(株)に社名変更
[現在の業務内容]
切削工具の研究開発。主にエンドミルの開発設計を担当。CAD/CAM技術担当。
欧州地区技術サポート担当。
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